はじめに:あなたの「これから」に、伴走する
「長年積み上げた専門性や経験を活かしたいのに、組織の論理で不本意な配置転換を命じられてしまった」
「このまま定年まで我慢するか、さりとて転職する勇気もないまま、悶々とした日々を過ごしている」
「『これはこれでよかった』と、心から自分を認められるような働き方、生き方をしたい」
あなたは今、こんな思いを抱えていませんか?
はじめまして。湘南キャリアデザイン研究所 代表の扇 慎哉(おうぎ しんや)です。神奈川県藤沢市に生まれ、現在は平塚市に居を構える57歳。都内の大学を経営する学校法人に勤務しながら、パラレルキャリアとして湘南キャリアデザイン研究所を設立しました。
ビジネスパーソンとしてのキャリアの大部分を、人事という専門領域で過ごしてきた私が、なぜ50代のキャリア支援、それも「終活」という一見キャリアとは無関係に見えるアプローチを組み合わせた独自メソッドを創り上げたのか。
それは、人事の専門家である私自身が、キャリアの選択に迷い、自分の居場所を見失い、そして再生した経験を持つ、ひとりの当事者だからに他なりません。
偶然の出会いから始まった「人事」の道と、43歳の蹉跌
1991年、バブル景気の余韻が残る中、私は大手食品メーカーに入社しました。当時は、文系総合職だけで200名を超える新卒採用を行う企業も珍しくなく、私も大きな流れの中で社会人としての第一歩を踏み出しました。
入社6年目に、偶然にも「人事」という仕事に出会います。そこから15年間、「人事」「労務」「採用」「人材教育」と、人事関連業務全般に携わりました。もとより人事を志望していたわけではありません。しかし、この偶然の出会いが、私のキャリアの「核」を形成することになったのですから、人生の巡り合わせとは不思議なものです。
人事の専門家として15年近くの経験を積んだ2011年、43歳で私は転職を決意します。
「キャリアを計画的に創り上げたい」という強い思いがあったからでした。しかし、その決断は、「自分がどうありたいか」という内省に基づいたものではなく、「他人からどう見られたいか」という比較軸で「自分を高く評価してくれる居場所」を探し求めた結果の選択でした。
案の定、転職して間もなく、私は「自分の居場所」を見失いました。人事の専門家であるはずの自分が、キャリアの選択に失敗した。その事実に、深く打ちのめされ、大いに恥じました。
キャリアの再生と「計画的偶発性理論」
そこから立ち直るまでに、2年の歳月を要しました。暗闇の中の私に光を灯してくれたのは、クランボルツ博士が提唱する「計画的偶発性理論」との再会でした。
一つひとつのキャリアは、その瞬間だけを見るとバラバラの「点」に見えるかもしれない。しかし、後からその軌跡を振り返ると、意味のある一本の「線」としてつながっている。
この理論に触れ、私は目の前の仕事に対して、①興味を持ち、②前向きに、③しっかり取り組み、④なんとかなると信じ、⑤少しでも創意工夫する、という5つの行動を意識できるようになりました。
すると、灰色に見えていた転職後の仕事が、少しずつ色彩を取り戻していったのです。それはまるで、「荒地」だと思っていた土地が、実は宝物が眠る「恵まれた土地」だったと気づくような感覚でした。
霧が晴れたと感じたとき、私は自分のキャリアが「再生」したことを実感しました。「自分の居場所」とは、誰かに与えられるものではなく、自分で見出すものなのだと。この経験から、私は3つの確信を得ました。
- 一つ目、「キャリアは再生できる」
- 二つ目、「キャリアの再生は難しくない」
- 三つ目、「キャリアの再生は人生を豊かにする」
「終活」との出会いが生んだ独自メソッド
人事として30年近く、多くのビジネスパーソンのキャリア転換に接する中で、30代・40代と50代が抱える悩みの質が全く異なることを実感していました。その根源的な違いに、私自身の経験が重なります。
父の看取り、祖父が建て65年続いた実家じまい、愛用してきた家財道具の処分、そして相続。大切にしてきた「ヒト」「モノ」「コト」「カネ」を手放す「終活」のプロセスは、私の価値観を根底から揺さぶりました。
「なにごとにも終わりはある。その決断は、『誰に何を残し、誰に何を託したいか』を基準に行われるべきではないか」
この視点を得たとき、終活が単なる身辺整理ではなく、人生を戦略的に再構築する第一歩になることに気づいたのです。終わりから逆算して、自分が本当に大切にしたい価値観を見出すアプローチ。これこそが、キャリアの強制リセットを前にした50代のビジネスパーソンに必要な羅針盤になる。そう確信しました。
過去と現在の状況に意味づけをするとき、「誰に何を残したいか」という自分の思いを見つめなおす。それは、「自分」を認め、「自分」が大切にしている人々への関わり方を再認識することでもあります。このプロセスが、人生の後半戦に向き合う50代のキャリア再構築に、圧倒的な厚みと納得感をもたらすのです。
私の経験のすべてが、あなたの力になる
これら私の経験のすべてが、あなたのキャリア・リノベーションを支える力となります。
- 社会保険労務士(勤務登録)、行政書士(有資格者)としての法制度に関する専門知識
- 大手食品メーカー、大学職員として通算30年間の人事専門家としての現場知
- 自らが実践するパラレルキャリアという働き方
- 計画的偶発性理論をベースとした、実践的なキャリア支援
- 自身の50代転機体験から生み出した、共感に基づく独自メソッド
私のモットーは、敬愛するアーティスト、角松敏生さんの
「ロスタイムが一番熱い時間」という言葉です。
人生の後半戦は、スポーツにおける「ロスタイム」(アディショナルタイム)のようなもの。ロスタイムは、決して消化試合ではありません。試合に勝っているチームは、最後まで油断せず勝ちをもぎ取りに行く。引き分けなら、最後のワンプレーで勝ち越しを狙う。たとえ負けていたとしても、一点を返すために、最後まで自分の力を出し切り、誇りを持ってピッチに立ち続ける。
それゆえに、ロスタイムこそ、その人の真価が問われる、一番熱い時間なのです。
そんな「一番熱い時間」を、あなたと共に創り上げていきたいと、心から願っています。